(2) 又は【または】・若しくは【もしくは】 or

「又は」「若しくは」は、どちらも選択的接続詞として使われます。「または」「もしくは」とひらがなで書いても同じ意味です。
まず、結合される語が同じ種類だったり、同じレベルのものの場合は「又は」を使い、

A又はB

となります。たとえば、
リンゴ 又は ミカン

となります。
同じ種類の語を2以上並べるときは、「、」でずら〜っと結合して、最後に「又は」をもってきます。
A、B又はC

ですね。たとえば、
リンゴミカン 又は バナナ

です。3つ以上になると、
A、B、C又はD

リンゴミカンバナナ 又は メロン

となります。


つぎに、結合される語の種類(たとえば果物と野菜など)が違っていたり、別のレベルのものの場合は、小さな選択的接続に「若しくは」を、大きな選択的接続に「又は」を使います。たとえば、

(A若しくはB)又はC

リンゴ 若しくは ミカン) 又は キャベツ

ですね(「及び」「並びに」の場合とは逆なので注意!!)。
また、
(A、B若しくはC)又は(D若しくはE)

リンゴミカン 若しくは バナナ) 又は (キャベツ 若しくは ニンジン

となります。前のかたまりが「果物グループ」、後ろのかたまりが「野菜グループ」、この2つのかたまりをつなげているのが「又は」です。


結合される語が3段階以上になる場合は、一番大きな選択に「又は」を使い、それ以下の段階には「若しくは」を使います。

(((A若しくはB)若しくはC)又はD)

たとえば、
(((リンゴ 若しくは ミカン) 若しくは キャベツ )又は パン

一番小さなかたまりが「果物グループ」で、「果物グループ」とキャベツ(野菜グループ)との連結が第2段階(生鮮食品グループ)、「生鮮食品グループ」とパン(加工食品グループ)との連結が第3段階になっています。


なお、英語の「又は」「若しくは」は、いずれも「or」です。したがって、英文契約書に「or」が出てきたときは、「又は」なのか「若しくは」なのかを的確に読まなくてはいけません。

A or B (A又はB)

A,B or C (A、B又はC)

A,B,C or D (A、B、C又はD)

A or B,or C (A若しくはB又はC)

A,B or C,or D (A、B若しくはC又はD)